ビッグベイターこそ KDW のオフセットクラッチを導入すべきだと思う

遅ればせながら KAKEDZUKA DESIGN WORKS(以降:KDW)のオフセットクラッチを購入しました。
正直コスメ以外で変わる事なんてたいして無いんだろうと思っていましたが、コスメ以上に導入して良かった点があったのでご紹介したいと思います。
私が感じた事を書きたいと思ったので、既にKDWのインプレをされている方々を事前サーチする事はせず、記事にしました。
もしかすると“出ガラシ”のような記事になっているかもしれませんが、良ければ参考にして頂ければと。
16メタニウム MGLを今も尚一軍として愛用している私ですが、キャストするルアーが1oz以上の物が多く、握り込む力が強過ぎるのかクラッチ側のネジ穴が割れる現象が購入時から多発しておりました。※1年〜2年に1回の割合で交換していました。
こうなるとネジが緩み、キャスト中の糸フケがネジに絡み“大バックラッシュ”か“高切れ”のどちらか、または両方を引き起こし釣りは強制終了となります。
何かいい方法は無いかと悩んでいた時、偶然にも KDW のクラッチを付けた後輩のリールを触る事となります。
KDWの存在は知っていたものの、私の印象は「コスメの為だけにクラッチに1万近くは出せんなぁ…」と言った感想でした。
確かにアルミ削り出しだからクラッチのネジ穴が割れる事も無いし、質感やデザインは良いけど1万円近くあれば他に欲しい物あるしなぁ…
といった印象でした。
後輩:
「とりあえず投げてから考えてみて下さい」
私:
「まぁ、、そうね、、」
と乗り気では無い感じでキャストした瞬間に、オフセットクラッチ特有の “気持ち良さ” を体感してしまったのです。
2000年代初頭もしくはそれ以前からバス釣りを親しんで来た方なら解って頂けると思うのですが、その頃のリールは回転こそが正義。
ブレーキなど全てOFFにして、ベアリングは全てオープンにしてブレーキは指サミングの薄皮一枚の感覚だけで調整する。
そんな感覚が身に染み付いてしまっている世代の人達はこの「薄皮一枚サミング」の感覚を今も大事にしていると思います。
この薄皮一枚の感覚がクラッチとスプールが近くなるだけで、ここまで精度が上がるのかと思いました。
それだけでは無く、今までのサミングは親指の仕事量がとても多かったのだと気付かされました。
重量級ルアーをカスタムハンドルを付けてキャストする人達はそれなりの力でリールを握る為、クラッチにもそれ相応の負荷をかけた状態でサミングをしていると思います。
その際、クラッチを抑える親指第一関節の下部にそれなりの力を入れ、親指の腹で薄皮一枚サミングを行う。
つまりたった2関節しかない親指の、第一関節に「強い力」と「繊細な力加減」の相反する二つの仕事をさせていたのです。
KDWのクラッチはそんな親指に対して
この恩恵はたった1回のキャストで親指が感じ取ってしまい、すぐさま2投目・3投目と投げてしまう程の感動を得ました。
例えが悪いかもしれませんが、、シャッター速度の遅い暗い場所で
三脚ありで写真を撮る or 三脚無しで写真を撮る
ぐらいの精度と無駄な“力み”からの解放を感じました。
バス釣りでは近距離〜遠投、更にはピッチングやスキッピングなどテクニカルなキャストを一釣行中に多く繰り出します。
マメな方はその都度ブレーキ設定を見直したり、ロッドが沢山ある方はその都度竿を入れ替えたりするのかもしれませんが、大半の方は一つのタックルで同じブレーキ設定のまま状況に合わせてサミングで対応していると思います。
そんなバーサタイルスタイルの方はこの「薄皮一枚」の感覚だけが頼りで釣りをされると思うのですが、今以上の精度をこのクラッチを付けるだけで手に入れる事が出来るのであれば導入を検討すべきだと思います。
もちろん私もこの日の帰りにはオフセットクラッチをオーダーしていました。
おそらくバーサタイルに1本で釣り歩いている方ならKDWのオフセットクラッチの付いたリールを触ると1投目で親指が感じ取るキャストフィールがクセになってしまうと思います。
近年の“全部リールが仕事してくれるサミング不要状態のリール”をお使いで「基本サミングはリール任せで適当です」って方は、この気持ち良さを感じ取れる事は無いと思われますのでコスメ目的以外での恩恵を求めない方が良いと思います。
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